2013年5月13日月曜日

第2回認知科学セミナー/第14回CogChu

以下の通り,開催します。

日時:2013年6月8日(土)14:00-17:30
 
場所:教育学部1階小会議室
#休日のため,玄関が閉まっています。13:50~14:00にドア係を配置しますので,なるべくその時間帯にお越し下さい。それ以外の時間帯は,掲示の案内に従って下さい。
 
講演者と概要:
*妹尾武治先生(九州大学):「What is vection?」
 
  視覚誘導性自己移動感覚(ベクション)について、概要を説明する。 歴史、これまでの研究のあらましをまとめた後で、著者自身による、 研究を数例紹介する。ベクションによる新しいVRコンテンツの提唱、 認知との関係、マルチモーダルとしてのベクション、現在取り組んで いる試み、について、紹介したい。
 
*阿部慶賀先生(岐阜聖徳学園大学): 「身体にかかる重みは見積もりをどのように歪めるのか?」

 人の知的な行動や判断は、イメージや計算などの狭い意味での 心的処理で成り立っているように思われがちだが、姿勢や動きなど の身体の働きも心的処理を左右している。姿勢の違いや体にかかる 負荷、疲労などが知覚に影響を及ぼすことについてはすでに多くの 研究の蓄積があり、近年では判断や印象評価などにも影響すること が知られている。たとえば、先行研究では距離を見積もり場合に、 重い荷物を持っている時の方が、軽い荷物を持っている場合に比べて 長く見積もられることが報告されている。
 本研究では、身体にかかる負荷として「重さ」に注目し、重さの感覚が 距離や傾斜の見積もりにどのような影響を与えるのかを検討する。人 の「重さ」の感覚は、もの大きさや持ち方など、さまざまな要因に左右さ れる。これらの重さの感じ方の違いと距離や傾斜の見積もりへの影響を 比較することで、重さの感覚が見積もりにどのような仕組みで影響を与えるのかを示すことができると考えられる。